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銀座カツミ堂写真機店
国産カメラ名機列伝
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カメラとは、写真を撮るための道具である。決められた時間シャッターを開け、レンズから取り入れた光をフィルムに当てるだけ。どんなに多機能であろうとも、その瞬間、カメラの役割は等しく同じである。いいカメラを使って撮れば、優れた写真が撮れるというものではない。

写真の画質を決める大きな要素は、フィルムとレンズだ。しかしその画質でさえ、フレーミングやライティング、表情の捉え方、フィルターワークなど、限りなく存在する「いい写真」の要素の中では、大きなものではない。ましてカメラ本体は、シャッターが正確であればそれでよいとも言える。

だがそれでも、写真家はカメラにこだわる。素晴らしい作品を残す写真家は皆、長く使い続けたパートナーとも呼ぶべき愛機を持っている。なぜであろうか。

写真家はカメラを、両手で包みこむように握る。全神経を集中させ、息をこらし、ファインダーに目をぴたりとつけて、シャッターを押す。「カシャ」と小さなシャッター音が、創作の瞬間を教えてくれる--。

写真は、何日も何ヶ月も、あるいは何年もかけて創作する絵画や彫刻とは決定的に違う。写真の創作は長くても数秒、短ければ数百分の一秒という「一瞬」である。その一瞬に、いかに感性を研ぎ澄まし、写し込む事ができるか。そこには写真家とカメラの間に、感性の共鳴があると思うのだ。

フォルム、シャッター音、ホールド感、操作感、信頼性。そのどれもが写真を楽しくさせてくれるようなカメラを持てば、必然と優れた被写体に導かれるような感覚がするのは、私だけではないだろう。

ここでは、数々の写真家と写真愛好家に愛され、その名をカメラ史に刻んでいる名機を、紹介する。


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